N88-BASICでn乗の解 (1回目)

2021/10/2(土)
N88-BASICでn乗の解 (1回目)
 
xn = 1 (n∈N, Nは自然数)の解
 
x = R + Ii
と置くと、xは複素平面(実軸, 虚軸)
上の点x(R, I)となります
 
これを極座標で表すと
x(r, θ) = x(√(R2+I2), Tan-1(I/R))
また
x(R, I) = x(rcosθ, rsinθ)
x = R + Ii = rcosθ + risinθ
x = r(cosθ + isinθ)
 
r=1, θ=αの点a = cosα + isinαと
r=1, θ=βの点b = cosβ + isinβの
積を考えると
ab = (cosα + isinα)(cosβ + isinβ)
=  cosαcosβ-sinαsinβ
+ (sinαcosβ+cosαsinβ)i
=  cos(α+β) + isin(α+β)
 
[ 加法定理は以下のブログを参照して下さい ]
https://ulprojectmail.blogspot.com/2021/09/1.html
三角関数 (1回目)
 
つまり複素平面上の単位円(半径r=1の円)上の
点の積は回転を表します
θ=αの点とθ=βの点の積は
θ=αの点からさらにβ回転した
θ=α+βの点になります
 
上記のβをαと置くと
aa = a2 = (cosα + isinα)2 = cos2α + isin2α
です
a2a = a3 = (cosα + isinα)3 = cos3α + isin3α
となることも分かると思いますので
 
ド・モアブルの定理
(cosα + isinα)n = cos nα + isin nα
も理解できると思います
 
cosθ + isinθ = 1 + 0i = 1
となるθは
kを整数としてθ=2πk (360k゚)の時なので
x = cos(2πk/n) + isin(2πk/n)なら
xn = cos(2πk) + isin(2πk) = 1です
 
θ=2πk/nは、
k=0の時θ=0、k=nの時θ=2π(360゚)
は同じ角度です
つまり0≦k<nとk≧nで重複し
k<0とk>0でも重複しますので
 
xn = 1の解は
x = cos(2πk/n) + isin(2πk/n)
ただし、代表してk = 0~n-1の整数
となります
 

x3 = 1の解は
x = cos(2πk/3) + isin(2πk/3)
k = 0,1,2
よってxは
cos0 + isin0 = 1
cos(2/3)π + isin(2/3)π = {-1+√(3)i}/2
cos(4/3)π + isin(4/3)π = {-1-√(3)i}/2
 
ω=cos(2/3)π + isin(2/3)π = {-1+√(3)i}/2
と置くと
ω2=cos(4/3)π + isin(4/3)π = {-1-√(3)i}/2
 
一般にx3 = 1の解はω={-1+√(3)i}/2として
x = ω012 = 1, {-1+√(3)i}/2, {-1-√(3)i}/2
です
 
プログラムでは複素平面(実部,虚部)上の点
として解を表示しています
誤差で0なのに0にならない時があるため
絶対値がEより小さければ0と判断しています
 










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