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N88-BASICでゼノンの矢 (2回目) (アキレスと亀)

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2021/12/27(月) N88-BASICでゼノンの矢 (2回目)   似たような問題   アキレスと亀のパラドックス (Achilles and the turtle paradox)   亀はアキレスより100m先から出発 1. 速い2m/sのアキレスでも今亀がいる所まで行くのに時間がかかる 2. その時間の間に遅い1m/sの亀でも少しは前に進む 1. 速い2m/sのアキレスでも今亀がいる所まで行くのに時間がかかる 2. その時間の間に遅い1m/sの亀でも少しは前に進む    ・    ・    1.2.を永遠に繰返してもアキレスは亀に追付けない???   実際は、アキレスと亀の速度差は1m/sなので、 100m÷1m/s = 100秒後に追付くはず...   ということで、 BASICで、この1.2.を繰返すと、 アキレスと亀の差と、経過時間が どう変化するかを計算して見ました     結果を見てみると、アキレスと亀の距離の差は0(m)に 近付き、経過時間は100(s)(追い付く時間)に近付いて いますつまり、1.2.を永遠に繰り返しても、時間は 100(s)に到達しない事が分かります   つまり、1.2.を繰返すことは、追い付くまでの 事を永遠に語っているだけだと分かります   この図ではオレンジの線を永遠に繰り返しても、 100sに到達しない事が分かります (1回目は50sで亀がアキレスの少し前にいます)   結局、ゼノンの矢も、アキレスと亀も 無限回繰り返すと無限の時間が過ぎると 思い込んでいたために起きた矛盾です   よく考えてみると、数学では無限級数やその和が ある値に収束する(無限大にならない) ことは良くあることでした   NL-BASICとblg~.zip(zeno002.bas)は このブログ(以下のリンク)から ダウンロードできます https://ulprojectmail.blogspot.com Readme.txtを読んで遊んで下さい  

N88-BASICでゼノンの矢 (1回目)

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2021/12/26(日) N88-BASICでゼノンの矢 (1回目)   zeno's arrow paradox   (1) 距離d(m)のAB間をv(m/s)の矢がt(s)で通過する (2) AB間をn等分した1区間を時間t/n(s)で通過する   n = ∞にすると、 1. 短い1区間を通過するのに速い矢でも時間t/n=Δt(s)がかかる    AB間に区間は∞個あるのでΔt×∞=∞の時間がかかるので    矢はいつまで経ってもB地点に来ない    つまり、矢は飛ばない   2. 無限大等分した1区間の長さを0とするとtn=0    AB間に区間は∞個あるので0×∞=0の時間がかかるので    矢は一瞬でB地点に来る    つまり、矢はテレポートする   どちらにせよ、現実と矛盾する 有名な哲学の問題です   今の学問を2つに分けると自然科学と哲学に分けられます 数学は哲学に入るでしょう   哲学は人間が決めたルールや思考について考察します  つまり、人知、空想、真理の考察です  これらは、人間によって変えることができる  相対的な存在ですので、正解がありません  法律なども人間が決めたルールです  理論的に正しいことを真理といいます  理論的に正しいからといって現実とは限りません  形而上学などは真理を追究しますので  机上の空論という事が大いにありえます  正しい答えを見つけられないならなぜ哲学を  するのでしょうか、  それは、正しいと思われている哲学者の言葉は  その反対などもまた正しいからです  正解のないものに対して  偏った考えだけが正解と信じ込まされないように、  常に反論を用意しなければなりません  そのために哲学が必要です   自然科学(科学)は自然が決めたルールについて考察します  つまり、人知を超えた存在、現実、真実を考察します  自然の法則は人間によって変えることができない  絶対的な存在ですので、正解が存在します    自然とは実際に存在するものすべてです  人間も自然の存在であり自然の一部です  人間が作ったものも  あの世が存在するならあの世も  存在するものすべてが自然です    自然を大きく2つに分けると天然と人工です    日常会話で自然を天然と同じ意味で  使用されることがありますので  ややこしいですね  

N88-BASICで双子のパラドックス

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2021/12/23(木) N88-BASICで双子のパラドックス   アインシュタインの特殊相対性理論に よれば速度vが光速cに近づくにつれ 時間の流れが遅くなる   双子のA,Bさんの内Aさんが宇宙船で 光速近くの速さで1年ほど過ごし 地球に戻ってくると、地球では70年 以上の時が流れていて、70歳年上の Bさんと再会することになる   しかし、Aさんから見れば、地球に居る Bさんが光速近くの速さで動いている ように見えるので、時間がゆっくりに なるのはBさんの方で、70歳年上の Aさんと再会するとも考えられる   A,Bさんのどちらも年上になりえる というパラドックスです   実は、一般相対性理論では、加速度 が時間に影響するという事なので 特殊相対性理論に出てくる速度は、 A,Bさん間の相対速度ではなく、 A,Bさんそれぞれの現状から加速した後の 相対速度という事になりますので、 地球に居るBさんの速度は、ほぼ変化が無い のでほぼ0、 宇宙船のAさんは地球から出発してほぽ光速 だけ加速しているので、速度はほぼ光速となり、 年を取るのは地球のBさんという事になり、 現在このパラドックスは解決済となっている ようです   ここで使用した相対性理論の式は 速度0の場所の時間t 速度vの場所の時間t' 光速c (29.9792458万km/s) t = t'/√{1-(v/c) 2 } です   宇宙船を v = 0.9999c (光速の99.99%) t'= 1年間 とすると、地球では t = 1/√(1-0.9999 2 ) ≒ 71年間 となります   NL-BASICとblg~.zip(twins001.bas)は このブログ(以下のリンク)から ダウンロードできます https://ulprojectmail.blogspot.com Readme.txtを読んで遊んで下さい  

N88-BASICで抜き打ちテストのパラドックス

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2021/12/22(火) N88-BASICで抜き打ちテストのパラドックス   「月曜から金曜の間に必ず抜き打ちテストを1回する」 は不可能だが 例えば火曜にテストをすれば予測されないので 抜き打ちテストが出来る というパラドックスです   1. 定義 抜き打ちテスト(以後〇で表す)  明日行われるかどうか分からないテスト 予告テスト(以後△で表す)  明日行われることが分かっているテスト テストをやらない(以後×で表す)   2. 「月曜から金曜の間に抜き打ちテストをする」  は不可能な理由 (1) 木曜までにテストがなければ  金曜は予告テストになるので  金曜に抜き打ちテストはできない  よって月~木にする必要がある (2) 水曜までにテストがなければ  金曜は予告テストなので  木曜にテストしなければならず  木曜は予告テストになり  木曜に抜き打ちテストはできない  よって月~水にする必要がある (3) 火曜までにテストがなければ  木、金は予告テストなので  水曜にテストしなければならず  水曜は予告テストになり  水曜に抜き打ちテストはできない  よって月~火にする必要がある (4) 月曜にテストがなければ  水、木、金は予告テストなので  火曜にテストしなければならず  火曜は予告テストになり  火曜に抜き打ちテストはできない  よって月にする必要がある (5) 月曜は予告テストになるので  抜き打ちテストができない   3. 火曜に抜き打ちテストが出来るは正しいか    上記2.で月にテストをすれば予告テスト  なのでルール違反になる    月にテストをしなければ、上記2.で火以降は  予告テストなので、  (火にすれば予告テスト、しなければ水に  予告テスト、しなければ、木に予告テスト、  しなければ、金に予告テストになるので)  抜き打ちテストをする事が  できなくなり、月にテストをしないと言う  選択がルール違反となる    つまり、火曜にテストが出来るのは  月曜のルール違反を見逃して貰った時のみです  こうして行われた火曜のテストも、やはり  予告テストになるのでルール違反です    よって、火曜に抜き打ちテストが出来ると言う  のは間違いです   4. しかし、  「月曜から金曜の間に抜き打ちテストをする」  と伝えて月曜か火曜のどち

N88-BASICで眠り姫問題

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2021/12/20(月) N88-BASICで眠り姫問題 パラドックス (Sleeping Beauty problem)   主人公は眠り姫   質問は、コインが表の確率 眠るときに起きていた時の記憶を消される   コイントスで 表なら 月曜に起こされ質問に答え眠る、水曜に起こされ終了 裏なら 月曜に起こされ質問に答え眠る  火曜に起こされ質問に答え眠る、水曜に起こされ終了   ここで、姫が質問に答えた後、コインの裏表見たとします (見ても。寝ると忘れるので、影響なしと考えました)   シミュレーションでは 実際にコインが表(裏)が出る確率と 姫が表(裏)を見る確率を表示しました   結果は コインの表裏は約1/2ずつ 見た表裏は表約1/3、裏約2/3でした   考察 この試行実験1回で投げるコインは1回なので 確率は   1/2 表 月曜に表を見る 1/2 裏 月曜に裏を見て、火曜に裏を見る   となります   コインの出目の確率は 表1/2、裏1/2です   姫が見る確率は 表1/2、裏(月)1/2、裏(火)1/2です よって 表は、(1/2) / (1/2+1/2+1/2) = 1/3 裏は、(1/2;1/2) / (1/2+1/2+1/2) = 2/3 となり、シミュレーション結果とほぼ一致します   ここで、眠り姫は コインが表である確率は と聞かれたとき、何と答えるのが正解か考えます   姫が起きた時、表を見る確率であれば 1/3と答えれば良いのですが 見る確率ではなく、コイントスで表がでる確率を 推測せよと言う質問なので、1/3は違います   姫が表1/3、裏2/3の確率で見ると考え そこから、ルールにしたがって 裏の場合は2回見ることになると知っているため 実際の裏の確率は半分であると考える事ができ 姫は表と裏が同じ確率であると推論する と考えるのが自然だと思います   または コイントスは1/2と考え、個の確率を もっと確かにするための条件(情報)は 記憶消去の為、得られていないと考え 1/2のままであると答えるでしょう   結論 コインが表である確率はと聞かれた時の 姫の答えは 1/2 です   この問題は コイントスで 表なら1回見る 裏なら2回見る と言うゲームで   コイントスの結果が表である確率は1/2だが 表を見る確率は1/3になり

N88-BASICでモンティホール問題 (5回目) (トランプの山)

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2021/12/18(土) N88-BASICでモンティホール問題 (5回目)   (Monty Hall problem) モンティーホール問題と似た問題   トランプ問題2   ジョーカーを除く52枚(4枚の1を含む) トランプを良くシャッフルして 26枚ずつ2つのに分ける 以後、山と枚数を山A(26),山B(26)と 書く事とします   この時点では、山A(26)から選んだ1枚が1である 確率は、4/52 = 1/13 で、山B(26)も同じ確率です   次に、山B(26)から4枚引くと1は 1枚も含まれていなかった場合 山A(26)から選んだ1枚が1である 確率はどうなるか   1/13のままなのか、4/48 = 1/12になるのか   答えは、1/12になり、残りの山B(22)から 1枚とっても1/12になります   ちなみに、山B(26)から取った4枚が すべて1だった場合は、 山a(26)または山B(22)から引いた1枚 が1である確率はどちらも0です   数が多くてややこしいので、もう少し 簡単な場合を考えます   10枚中2枚に〇が書かれたカードがあり山A(5枚)と山B(5枚)に分ける 山A(5)または山B(5)から引いた1枚が〇である確率は 2/10 = 1/5   山B(5)から引いた2枚の内、〇が書かれたカードの枚数が i=0,1,2だった3つの場合で 山A(5)から引いた1枚が〇である確率a 山B(3)から引いた1枚が〇である確率b を考えて見ます   i=0の場合は   山A(5)+山B(3)中に1は2枚なので   a=b=2/8= 1/4 i=1の場合は   山A(5)+山B(3)中に1は1枚なので   a=b= 1/8 i=2の場合はa=b= 0です   本当でしょうか、山A(5)は1/5のまま という事はないのでしょうか、 (とするとi=2の場合だけ0に変わる???)   ということでシミュレートしてみました 乱数が完全に一様とは限らないので 多少の偏りが出るかもしれません   結果は、(iは引いた2枚の〇の数) i=0の場合、a=b≒ 1/4 i=1の場合、a=b≒ 1/8 i=2の場合、a=b= 0 となりました   2つの山の確率が同じなのは、 10本のくじから5本選んで その5本から1本を選んでも 当たる確率は同じという事で

N88-BASICでモンティホール問題 (4回目) (3囚人問題)

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2021/12/16(木) N88-BASICでモンティホール問題 (4回目)   (Monty Hall problem) モンティーホール問題と似た問題   3囚人問題 (Three Prisoners problem)   A,B,Cの3死刑囚の内1人が恩赦を受ける Aは看守にB,Cどちらかは死刑になるのだから どちらか教えてほしいと言う 看守はBは死刑になると教えてくれた Aが助かる確率は上がったか、という問題 (選択はすべて等確率で起こるとする)   シミュレート結果は   Aはほぼ1/3(=0.33..)、 Bは当然Bが死刑になると看守が言っているので0、 Cはなぜかほぼ2/3(0.66..)、 となり、   看守からBが死刑になると聞いても Aが助かる確率は変わらないという 結果になりました 不思議です...   が、よく考えてみると、           B決定後 A B C 聞く前 看守の答 A C ○ × × 1/3 恩赦 1/6 B 恩赦 死刑 1/6 C     × ○ × 1/3 死刑 1/6 C     1/6 C     × × ○ 1/3 死刑 1/6 B 死刑 恩赦 1/6 B 死刑 恩赦     恩赦がAの時、看守はB or Cを答える(BとCで1/3) 恩赦がBの時、看守はC or Cを答える(Cは1/3) 恩赦がCの時、看守はB or Bを答える(Bは1/3) よって、上記表の様になります   看守はBが死刑とAに教えたので、 上記表の内、Bと答えている事象 しか起きていないので、 Aは1/3、Cは2/3で恩赦となる (Bは0/3で恩赦になる)   1/3の確率が変化したのはB,Cとなります   問題は、看守の選択肢にAが無く B or Cで聞いているので、 B,Cの確率が変化したのだと思います (ここは何かすっきりしませんが...)   では、看守にA,B,Cの誰が死刑か答えてもらい、 Bと答えたとすると、           B決定後 A B C 聞く前 看守の答 A C ○ × × 1/3 恩赦 1/6 B 恩赦 死刑 1/6 C     × ○ × 1/3 死刑 1/6 A     1/6 C     × × ○ 1/3 死刑 1/6 A     1/6 B 死刑 恩赦     AもCも1/2で恩赦となり、 A,B,C