同位体の存在比 (1回目)

2026/6/27(土)
 
同位体の存在比 (1回目)
 
同位体による分子の存在比
▼ 塩素の思考実験A
塩素原子の同位体を
35Cl 75% , 37Cl 25%
と仮定(近似)する
この元素でできる塩素Cl2 の存在比を考える
 
35Cl - 35Cl  … (75/100)×(75/100) = 5625/10000 ⇒ 56.25%
35Cl - 37Cl  … (75/100)×(25/100) = 1875/10000 ⇒ 18.75%
37Cl - 35Cl  … (25/100)×(75/100) = 1875/10000 ⇒ 18.75%
37Cl - 37Cl  … (25/100)×(25/100) =  625/10000 ⇒  6.25%
 
真ん中の2つは同じもの(区別できないので)1つにまとめると
 
35Cl - 35Cl  … (75/100)×(75/100)    = 5625/10000 ⇒ 56.25%
35Cl - 37Cl  … (75/100)×(25/100)×2 = 3750/10000 ⇒ 37.50%
37Cl - 37Cl  … (25/100)×(25/100)    =  625/10000 ⇒  6.25%
 
となる
2枚のコインの確率で例えるなら
表表 … 1/4
表裏 … 1/4
裏表 … 1/4
裏裏 … 1/4
となり2枚を区別しなければ
表表 … 1/4
表裏 … 2/4 = 1/2
裏裏 … 1/4
となる
 
▼ 間違った思考実験B
塩素原子の同位体を
35Cl 75% , 37Cl 25%
と仮定(近似)する
この元素でできる塩素Cl2 の存在比を考える
35Cl - 37Cl と 37Cl - 35Cl は区別できないので一方のみ考える
 
35Cl - 35Cl  … (75/100)×(75/100) = 5625/10000 ⇒ 56.25%
35Cl - 37Cl  … (75/100)×(25/100) = 1875/10000 ⇒ 18.75%
37Cl - 37Cl  … (25/100)×(25/100) =  625/10000 ⇒  6.25%
 
となる
コインを1枚ずつ選ぶのと違い自然界に存在する確率なので
35Cl と 37Cl の順番は初めから考えなくてよいので
入れ替えたものを考える必要はないのではないか
よって上記のようになる
 
この考えの矛盾点は何か?
 
▼ 思考実験Aの検証
この思考実験の場合この3種類のCl2 ですべてなので
合計100%になるはず
 
35Cl - 35Cl  … (75/100)×(75/100)    = 5625/10000 ⇒ 56.25%
35Cl - 37Cl  … (75/100)×(25/100)×2 = 3750/10000 ⇒ 37.50%
37Cl - 37Cl  … (25/100)×(25/100)    =  625/10000 ⇒  6.25%
 
合計 10000/10000 = 100%
となり矛盾はない
 
▼ 思考実験Bの検証
同様に
 
35Cl - 35Cl  … (75/100)×(75/100) = 5625/10000 ⇒ 56.25%
35Cl - 37Cl  … (75/100)×(25/100) = 1875/10000 ⇒ 18.75%
37Cl - 37Cl  … (25/100)×(25/100) =  625/10000 ⇒  6.25%
 
合計 8125/10000 ⇒ 81.25%
つまり
10000/10000-8125/10000 = 1875/10000 ⇒ 18.85%
足りない
これは
37Cl - 35Cl の分だと考えられるので
 
思考実験Aが正しくBは間違いだと分かる
 
▼ 一般化
同位体Aの存在比 x [%]
同位体Bの存在比 y [%]
x + y = 100%
として2原子分子の存在比を考えると
(x+y)/100 = 1
{(x+y)/100}2 = 12 
(x+y)2/10000 = 1
(x2 + 2xy + y2)/10000 = 1
x2/10000 + 2xy/10000 + y2/10000 = 1
となり
AA … x2/10000
AB … 2xy/10000
BB … y2/10000
の割合になる
 

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