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N88-BASICで二項分布 (4回目)

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2021/11/12(金) N88-BASICで二項分布 (4回目)   n枚の100円玉とn枚の500円玉を 同時に投げたとき それぞけの表の数をx, yとすると x = y となる確率pは p = Π{(k-0.5)/k} (k=1~n) となり x < yの確率qとx > yの確率qは同じなので q = (1-p)/2 となります n-pとn-qのグラフを描画しました   式の説明は https://ulprojectmail.blogspot.com/2021/11/n88-basicbnp-3.html N88-BASICで二項分布 (3回目) を見てください   NL-BASICとblg~.zip(bino004.bas)は このブログ(以下のリンク)から ダウンロードできます https://ulprojectmail.blogspot.com Readme.txtを読んで遊んで下さい

N88-BASICで二項分布 (3回目)

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2021/11/11(木) N88-BASICで二項分布 (3回目)   n枚の100円玉とn枚の500円玉を 同時に投げたとき それぞれのおもての数をx, yとすると x < y, x = y, x > y となる確率を求める   --------------------------------------------- nCrの公式 --------------------------------------------- nCr = n!/{(n-r)!r!} = n C n-r     (a+b) n  = Σ(nCi・a n-i ・b i )   2 n  = (1+1) n  = Σ(nCi・1 n-i ・1 i ) = ΣnCi (i=0~n)   (1+x) n (1+x) n  = (1+x) 2n   左辺のx n の項は(i=0~n)として Σ(nCi・1 n-i ・x i )( n C n-i ・1 n-(n-i) ・x n-i ) = x n Σ(nCi・ n C n-i ) = x n Σ(nCi) 2   右辺のx n の項は 2n C n ・1 2n-n ・x n  = 2n C n ・x n   よって、 2n C n  = Σ(nCi) 2  (i=0~n)   n! = Πk (k=1~n) = 1・2・ … ・n   (2n)! = Π(2k-1)Π(2k) (k = 1~n) (奇数と偶数に分けて掛け算)   --------------------------------------------- x = yの確率を考える --------------------------------------------- 各コインは独立試行なので表の数x, yは 二項分布B(n, p)に従うので 100円玉の表の数がx枚になる確率は nCx・p x ・(1-p) n-x  (p=1/2) 500円玉の表の数がy枚になる確率は nCy・p y ・(1-p) n-y  (p=1/2) 100円玉がx枚かつ500円玉がy枚になる 確率は、nCx・p x ・(1-p) n-x ・nCy・p y ・(1-p) n-y  なので   x = y = i (i=0~n)となる確率は Σ{nCi・p i ・(1-p) n-i ・nCi

N88-BASICで二項分布 (2回目)

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2021/11/10(水) N88-BASICで二項分布 (2回目)   二項分布(Binomial distribution)とは   独立試行の事象Aが確率pで起こるとする n回の独立試行でAが起こった回数Xとその確率P の確率分布を二項分布といいB(n, p)で表す   また、B(n, p)のときX=rとなる確率Pは n C r p r (1-p) n-r  となる   今回はOver flowしにくい計算方法です   p, q = (1-p) r, s = (n-r) についてr < sとなるようにr,sとp,qを 入替える   n C r は大きくなるので先にp r (1-p) n-r を掛ける と有効桁が落ちて0になってしまいます   n C r p r (1-p) n-r  が1を超えている間 p(rを超えない回数)と(1-p)(n-rを超えない回数) を掛けると言う方法で出来るだけOver flowを 防いでいます   残ったpと(1-p)はその分だけ最後に掛けています   当たり前ですが倍精度浮動小数点型の最小値 に限界があるため確率が小さすぎると0に なってしまいます   10000回コインを投げて5000回表が出る確率 (10000個のコインを投げて5000個が表の確率) は約 0.007979 ( 約 0.7979%)です   NL-BASICとblg~.zip(bino002.bas)は このブログ(以下のリンク)から ダウンロードできます https://ulprojectmail.blogspot.com Readme.txtを読んで遊んで下さい  

N88-BASICで二項分布 (1回目)

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2021/11/9(火) N88-BASICで二項分布 (1回目)   二項分布(Binomial distribution)とは   独立試行の事象Aが確率pで起こるとする n回の独立試行でAが起こった回数Xとその確率P の確率分布を二項分布といいB(n, p)で表す (X-Pのグラフは確率分布を表す)   また、B(n, p)のときX=rとなる確率Pは n C r p r (1-p) n-r  となります   組合せnCr(Combin ation )については https://ulprojectmail.blogspot.com/2021/11/n88-basicpc.html N88-BASICで順列組合せ を参照して下さい   二項分布B(n, p)のときX=rとなる 確率P = n C r p r (1-p) n-r  の解説   例、サイコロを3回投げて2回2以下が出る確率は 試行回数n, 1回の試行で事象が起こる確率pより n = 3, p = 1/3の二項分布B(3, 1/3)に従う   3 C 2 (1/3) 2 (2/3) 1  = 3・2/(2・1)・2/3 3  = 2/3 2  = 2/9   解説 サイコロの目が2以下の時〇それ以外を×で表すと 1回目|2回目|3回目| 〇(1/3)|〇(1/3)|〇(1/3)| 〇(1/3)|〇(1/3)|×(2/3)|=(1/3)(1/3)(2/3)=(1/3) 2 (2/3) 1   〇(1/3)|×(2/3)|〇(1/3)|=(1/3)(2/3)(1/3)=(1/3) 2 (2/3) 1   〇(1/3)|×(2/3)|×(2/3)| ×(2/3)|〇(1/3)|〇(1/3)|=(2/3)(1/3)(1/3)=(1/3) 2 (2/3) 1   ×(2/3)|〇(1/3)|×(2/3)| ×(2/3)|×(2/3)|〇(1/3)| ×(2/3)|×(2/3)|×(2/3)|   〇が2回、×が1回起こる確率は(1/3) 2 (2/3) 1  = 2/27 〇が2回、×が1回の組合せは (〇の順は考えないので順列ではない) 3個中2個〇を選ぶ選び方と同じなので 3 C 2  = 3通り(上記図でも3通りと分かる) なので 3 C 2 (1/3) 2 (2/3) 1  = 3・2/27 = 2/9

N88-BASICで標準偏差

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2021/11/8(月) N88-BASICで標準偏差   標準偏差σ(Standard deviation)とは 分散V(平均からの差の2乗の平均) の平方根、つまり 平均からの差(正の値)の平均の目安に なる値です   これを使って偏差値を計算します   偏差値(Deviation value)とは 平均m = 期待値E(Z) = 50 標準偏差σ = σ(Z) = 10 になるように変換したZの値です   n人のテストの点数X = x i (i=1~n) だったとすると 平均m = E(X) = (1/n)Σx i (i=1~n) (n人の合計をnで割る) 分散V(X) = (1/n)Σ(x i -m) 2 (i=1~n) (平均からの差の2乗の平均) 標準偏差σ = σ(X) = √V(X) (平均からの差の2乗の平均の平方根 なので、平均からの差の平均の様な ものです)   このXを偏差値Zに変換します Z = 10{X - E(X)}/ σ(X) + 50   自分のテストの点の 平均からの差X - E(X)は 自分が平均点の時0になります (平均m=0になりました)   これを標準偏差 σ(X)で割った値 {X - E(X)}/ σ(X)は 自分が平均から、差の平均だけ 高かった時1になります (標準偏差σ=1になりました)   これを10倍した 10{X - E(X)}/ σ(X) は標準偏差σ=10になります これに50を足した Z = 10{X - E(X)}/ σ(X) + 50 は標準偏差σ=10,平均m=50に なり、Zは偏差値を表します   偏差値50は平均点、 偏差値60と40は平均点から、 差の平均程離れた点数 偏差値70と30は平均点から、 差の平均の2倍程離れた点数 です   X(又はZ)の分布が正規分布に従う時 N(m, σ 2 )と書きます 正規分布は平均が一番多く左右対称で 平均から離れるほど少なくなります   身長など人為的でないものの 分布は正規分布に従う場合が多いですが   体重やテストの点など人為的なものの 分布は正規分布に従わない場合が多い ようです   正規分布に従う場合はm±σ (偏差値の場合40~60)の範囲に 全体の約68.3%(標準正規分布表より) が入りますが   テストの点数はあまり正規分布に従わない

N88-BASICで順列組合せ

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2021/11/7(日) N88-BASICで順列組合せ   順列  nPr(P ermutation )と 組合せnCr(Combin ation )の解説です   順列 は、異なるn個からr個選んで並べた 並べ方の数です nPr 通りの並べ方があります(n≧r)   nPr = n ・(n-1)・ … ・(n-r+1) nから1ずつ減らしてr個掛ける   例 A,B,Cの3人から第1,2走者を選ぶ 1□ 2□ 上記、1□にA~Cの3人中1人を座らせ 2□に残り2人中1人を座らせる 3・2 = 6通りの選び方があります 3 P 2  = 3・2 = 6です 1 2 A-B A-C B-C B-A C-A C-B の6通り(3・2通り)です   n個すべてを並べる場合は n!(nの階乗factorial)を使います n! = nPn n! = n ・(n-1)! 1! = 1・0! = 1より0! = 1 また nPr = n!/(n-r)! です   組合せ (Combin ation )は 異なるn個からr個選ぶ 選び方の数です nCr 通りの選び方があります(n≧r)です   nPrは選んだr個を並替えますが nCrは選ぶだけで並替えません   nCr = nPr/r! = n ・(n-1)・ … ・(n-r+1)/r! nから1ずつ減らしてr個掛けてr!で割る   例 A,B,Cの3人から2人選んで並べると 3 P 2  = 3・2 = 6通りです 1 2 A-B A-C B-C B-A C-A C-B しかし、 A-BとB-Aは同じAとBの組合せです 2個を並替えた場合の数(2!=2)ずつ同じ組合せが 存在するので2!で割ります 3 C 2  = 3 P 2 /2! = 3・2/2 = 6/2 = 3通り 1 2 A-B (B-Aは同じ組合せ) A-C (C-Aは同じ組合せ) B-C (C-Bは同じ組合せ) の3通りです   nPr = nCr   ・ r! nCr = nPr / r! です また nCr = nPr/r! = n!/{(n-r)!r!} や n C n-r  = n!/[{n-(n-r)}!(n-r)!] = n!/{r!(n-r)!} = nCr も便利な法則です   ちなみに nC 0  = nCn = n!/(0! ・ n!) =

N88-BASICで滴定曲線 (6回目)

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2021/11/6(土) N88-BASICで滴定曲線 (6回目)   3価の酸(H 3 A)と1価の強塩基(BOH)の塩(B 3 A)と 強酸(HC)の滴定   [Na 3 PO 4 aqをHClaqで滴定]   水溶液(H 2 O)中に [H 3 A],[H 2 A - ],[HA 2- ],[H + ],[A 3- ],[B + ],[OH - ],[C - ] が存在する   Ca = [A 3- ] + [H 3 A] + [H 2 A - ] + [HA 2- ] … 酸の濃度 Cb = [B + ] … 強塩基の濃度 Cc = [C - ] … 強酸の濃度 Kw = [H + ][OH - ] … 水のイオン積 Ka1 = [H 2 A - ][H + ]/[H 3 A] … 酸の電離定数(第1) Ka2 = [HA 2- ][H + ]/[H 2 A - ] … 酸の電離定数(第2) Ka3 = [A 3- ][H + ]/[HA 2- ] … 酸の電離定数(第3) [B + ] + [H + ] = 3[A 3- ] + 2[HA 2- ] + [H 2 A - ] + [OH - ] … 電気的中性(電荷の合計を比較している)   前回の https://ulprojectmail.blogspot.com/2021/11/n88-basic-5.html N88-BASICで滴定曲線 (5回目)   で使用した式より 3[A 3- ] + 2[HA 2- ] + [H 2 A - ] + [OH - ] - [B + ] - [H + ] = 0 3[A 3- ] + 2[HA 2- ] + [H 2 A - ] + [OH - ] - [B + ] - [H + ] + [C - ] = 0になるので の[B + ]-[C - ](Cb-Cc)を[B + ](=Cb)に置き換えると 同じ式 [H + ] 5  + (Ka1 + Cb)[H + ] 4   + {Ka1(Ka2 + Cb - Ca) - Kw}[H + ] 3   + Ka1{Ka2(Ka3 + Cb - 2Ca) - Kw}[H + ] 2   + Ka1Ka2{Ka3(Cb - 3Ca) - Kw}[H + ] - KwKa1Ka2Ka3 = 0 になる   Mh、Mcを塩